ぶみ

憧れを超えた侍たち 世界一への記録のぶみのレビュー・感想・評価

4.5
己を信じ、仲間を信じ、このチームは最高だ。

三木慎太郎監督によるスポーツドキュメンタリー。
野球の日本代表チームが、2023年3月に行われた WORLD BASEBALL CLASSIC で優勝するまでの姿を追う。
前述のように、2021年12月、日本代表チームに栗山英樹監督が就任してから、2023年3月開催のWBCで優勝するまでのメンバーやスタッフを、三木監督がチーム専属カメラとして密着撮影しているのだが、その結末がわかっていても、激アツになること間違いなし。
特に、試合のシーンそのものよりも、その華やかな舞台の裏側がどうなっていたのかに多くの時間が割かれているため、新たな発見が数多くあり、終始飽きることはない。
物心がついた頃から、谷沢、大島、モッカが主軸であった我が地元の中日ドラゴンズのファン(アンチ巨人)であることはもとより、職業野球が好きな私は、今でも、毎日朝刊のスポーツ欄で、誰が何打数何安打であったかであったり、守備固めで誰が登場したりだとかのボックススコアを確認するのが日課。
そんな、日々は敵同士となるプロ野球選手が、野球世界一を目指し、チームの垣根を越えて、目の前の試合の勝利をもぎとるために必死になる姿は、まるで高校球児のようであり、野球を知らずとも、胸が熱くなるのではなかろうか。
週末のレイトショーで、特別興行による一切割引なしの一般2,200円という強気な価格設定にもかかわらず、ほぼ満席というのが、その証であり、観終わった後、帰路の車内で、「さよならの今日に」を大音量で聴いたことは言うまでもない熱き一作。

お前が決めろ。
ぶみ

ぶみ