いかちき

憧れを超えた侍たち 世界一への記録のいかちきのレビュー・感想・評価

4.0
映画館で観ようと思っていたのに結局観れなくて、Blu-rayを待とうと思っていたらすぐさまアマプラで配信。
ありがたいけどやっぱり映画館で観ればよかったと少し後悔した。

個人的な話だけど私は子どもの頃から父に野球観戦を教わり、母に映画鑑賞を教わった。
ただあるプロ野球チームのファンなので、選手が代表に呼ばれて怪我をしたり不調になったり、結果が出せなくてバッシングを受けたりするのがつらい。プロ野球でもサッカーでも代表については色々思うところもある。
でもそれを置いといて、サッカーW杯とWBCにはスポーツファンとして素直に心を奪われた。

そしてやっぱり「野球」はいい。ベースボールではなく野球なんだなと思った。
栗山監督が召集する選手には直接話したいというシーン、ダルビッシュが佐々木朗希にスライダーを教えるシーン、清水コーチがヌートバーに外野の守備位置やサインについて話すシーン。まさにその場面で清水コーチが「野球だから」と言う。
子どもの頃からリトルリーグや部活、そしてプロ野球でずっと切磋琢磨してきた選手たちが集い、先人たちが作り上げ、自分たちが信じてきた野球で世界に挑む。
勝ち進むごとに打てない悩みや打たれてしまった苦しみを全部ひっくるめて強くなるチームが本当にすばらしい。

ドキュメンタリー映画としては決勝の山本由伸が撮ったという映像が普段は見れない角度からのものでとてもおもしろかった。
個人的には源田宗介が怪我をした時の中野拓夢もいい。ニコニコして「大丈夫です」と言うのがいい。
それぞれ淡々と準備をし、請われれば過不足なく応える。かっこいい。
そしてエンドロール後の大谷翔平のオチには笑った。
ユニコーンだか宇宙人だか知らないけどただの野球小僧だったんだなぁ。
いかちき

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