MakikoSato

アリ・ウォンの魔性の女になりたくてのMakikoSatoのレビュー・感想・評価

4.0
個人的な趣味で言うなら、ちょっと乗り切れないくらい激しい下ネタの連続だが、それでも涙流して大笑いできる部分の方が多い。とにかく下品にブレーキをかけない。迷いがない。振り抜く。やり切る。
ちんマンうんこネタは男性コメディアンの専売特許なのか。否!女がやっても笑えるんだ、このヤロー!と殴り掛かって来るかのようなスタイルのアリ・ウォン。性別だけでなく、既婚/未婚、子あり/子無し、人種、経済状況、ありとあらゆる格差とステレオタイプをネタに、自分のアイデンティティを利用して、上下左右裏表、あっちこっちからの視点で弄り尽くす。そこに知性を感じるのが人気の所以か。
日本でもこの数年?10年くらい?女芸人の扱い方に対するバージョンアップの必要が指摘されて始めて、メディアの中の見せ方もだんだん変わってきてる。(行き遅れ、ブス、デブ、モテない、などのステレオタイプを一律に押し付けても別に面白くないということ、常識になって欲しい。なってきた。)しかし日本にはまだまだ女性が口にすべきでないこと、というタブーが残ってるのね、と自覚させられる。(なんでも言えば良いってもんでもないと思うけど、、、)
ネフリの三作品全部見て、夫についての言及の仕方が、割と持ち上げる感じでまた絶妙ねと思ってたけど、離婚してるそうな。ちょっとだけ、残念かも。あの芸風で永遠に家庭円満で居てくれたら凄い強いのに。期待しちゃった。

一緒に見る人は選ぶタイプのコンテンツ。私は一人で観る。