アンソニー

春画先生のアンソニーのネタバレレビュー・内容・結末

春画先生(2023年製作の映画)
3.9

このレビューはネタバレを含みます

オープンな性や特殊な性。
それらが描き出される世界は
まるで江戸時代のようで
春画のようなものなのかもしれません。

個人的には終盤付近までは
かなり好きでした。
ラストの落としどころがあまり
しっかりきてない感じです。
でも、それを補うほど魅力的な
キャラクターたちが良かったです。
編集者の奴とか第一印象最悪
だったのですが
最後には好きになっていました。
魔法ですね。

春画はエロいだけのものだと
印象で決めつけているかもしれませんが
一枚の春画に様々な技法や
当時の社会事情などが現れていて
とても奥深いものであるように
登場するキャラクターたちも
特殊な性を持っていたりと
色んな一面があるのが良かったです。

ラストに至るまで
所々にSっぽさとMっぽさが
出てるには出ています。
最初に「施しは受けない」と
突っぱねたところとか
春画とワインのイベントで怒ったところ
その怒りの顔に対して素敵だと言ったり
NTRじみたことをしていたり…。
でも、あのラストは主人公的に
良かったのでしょうか?
主人公は春画に出会って自由な気分と
前よりも充実した日々を過ごしてました。
あのままでも良かったような。
先生と一緒にいるために無理に
Sに振り切った感があるというか。
(潜在的な才能はあったかも…)

まぁ、それでも
自らの欲望のまま全てを曝け出せるのは
幸せなことだと思います。
二人が幸せならオッケーです。