冒頭に起こる地震で唯一不動のまま椅子に腰掛ける内野聖陽は如何にして春画の如く身体を横たわらせ揺れ動くのか。扉、襖、階段、スマホなど縦長のフレーム内フレームあるいは縦構図は人物を直立させるが、北香那のみそれに抗うように極端な運動をひたすら繰り返す。ラブホの場面の「はい!」×2に爆笑!
主にフレーム内フレームとして縦長のものが頻出するが、クライマックスでも内野聖陽の人差し指が上を指し、また見えないところでもこの手のかたちによく似た「3本目の足」が屹立しているだろう。
春画の交合部があけっぴろげに映されることよりも文鎮などで隠されることで江戸の春画が日活ロマンポルノ的画面に変貌することに興奮。北香那が切望した内野聖陽とのセックスも画面手前のベッドに身体が隠され、春画=ロマンポルノ的画面となる。
まあでも、やっぱラストのクロースアップですよ