アルジェの王様、、になったようですが、現代は「いちごと呼ばれたオマール」というか、オマールこと、レダ・カテブとブノワ・マジメル演ずるふたりのはなし。
オマールはフランスで悪さをしてもう20年フランスには入れない。ということでアルジェで謹慎中・・・・・・・なことはない。親友のブノワ・マジメル演じるRoger は普通にいいヤツ。ふたりとも家族もいない、ギャングとして生きてる。
アルジェに流れ着いたフランスのワルふたり。
マリ国境の砂漠からドラッグをアルジェに運び入れるシーンから始まる。最初は何かわからない。カミュ「異邦人」の国の砂漠のシーン。すんなり警官のコントロールを通過し、アルジェへ。フランス統治時代の影響を受けた建築物や美しい海岸線。その裏にはシテと呼ばれる、捨てられた界隈がある。子供も教育を受けずドラッグディーラーのエリート教育?が行われる。
いやはや、そんな感じで始まるから、City of God の絶望感あの汗握る感じ。City of godで一つだけ救えたのはあのカメラ少年だったが今回はビスケット工場のSamilaが清涼剤となる。
私の知ってるアルジェの人たちはみんなパリに来て、大学に行き仕事をしアルジェリアには帰りたがらない。その気持がわかる気もした。
フランスから見捨てられた国。アルジェリア。
もうすでに18世紀の終わりから人権宣言をしや20世紀初頭からは政教分離の徹底をしたのに、その影で同じ頃、同じ政府が「植民地」を持ちアルジェリアの人たちを二級市民として扱い130年もの間統治していた。この偽善を払わなければならないのはフランス人であるとおもう。
そんな思いさえした。
それにしても、ブノワ・マジメル!あのピアニストで、毒母からイザベル・ユペールとトイレでやってたあの美少年が!なんでこんななったん?
色々考えさせられたわ。面白かった。