せーや

女王陛下の007のせーやのレビュー・感想・評価

女王陛下の007(1969年製作の映画)
3.7
冬季オリンピック開催!

007を全部観ちゃおうのコーナー!
第6作目は「女王陛下の007」!

スペクターのボス、ブロフェルドを追うボンドだが
なかなか足取りがつかめずにいた。
そんな中、ポルトガルでトレーシーという女性に出会う。

あれ?泣けるぞ…。
なんだこの新しい展開は…。

今回の作品は少し異色。
一応、前作を引き継いではいるんだけど
エルンスト・スタヴロ・ブロフェルド(やっと覚えた)が
急に傷の無い綺麗な顔に変わっていたり
全然水着美女が出てこない、基本的に冬の映画だったり
なんだかラブストーリー展開だったり

何よりボンドがショーン・コネリーから
ジョージ・レーゼンビーに何の前触れもなく変わってる。

こういうこともあって、
最初は結構、身構えてしまってました。

しかし、その身構えは必要ありませんでした。

まず、ジョージ・レーゼンビーのボンド。
今作だけのボンド役ということ、
彼のゴシップが先行してしまったこと、
大人気コネリーボンドからの急な交代があって
かなり批判が強かったようですが

今の世代からしてみたら
レーゼンビーのゴシップとか知らないし(笑)。

何より、コネリーにはない魅力がありました。
軽快で迫力のあるアクションは見もの。
彼のアクションはコネリーよりキレがあるよ。

そしてストーリーも異色ですよね。

まずブロフェルドとの真向対決。
今回はブロフェルドの登場回数も多く
ボンドとの対決も多めで、満足。

そういえば、あのアレルギー研究所。
クレイグ版スペクターでも見たような景色。
これには結構驚きました。

そして何より、ラブストーリーであるということ。
ボンドがスパイを辞めて結婚まで決意した女性。
「トレーシー」という女性。

これには、クレイグ版ボンドファンの私からしたら
かなりの驚きでした。

そう、まるでクレイグ版ボンドが唯一愛した女性
ヴェスパーを彷彿とさせるのです。

トレーシーにはボンドを必死で援護する勇敢さ
そしてボンドすら手こずる敵に立ち向かう強さ
そしてボンドに対して意見するという頭の良さ
といったものがあるのです。

往年のファンはきっと、
ヴェスパーを見た時に同じトレーシーを思い出したのでしょう。

やっぱ先に観ときゃ良かったなぁ。

007の中でも異色という作品ですが
自分はかなり好みの作品でした。
レーゼンビー、もっと演ってほしかったなあ。

ところで、今回のタイトルは
ストーリーと関係あったのかしら。
何回か女王の肖像画は出てきたけど。
せーや

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