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名探偵ポアロ:ベネチアの亡霊のspacecowgirlのレビュー・感想・評価

3.4
今までのシリーズの中では一番イマイチかなぁ…。
すごいダメ、とかじゃないけど、なんか全体的に端折ってあらすじを急いで追ってるように感じで観ているこちらが乗り切れない。原作未読なので、もしかして原作からしてそんななのかもだけれど。
そして何より字幕の翻訳が良くない。うまく意訳をしていないので、まるでgoogle翻訳のようにぎこちないセリフが行き交ったりしていた。持って回った妙に詩的なセリフを登場人物たちがが言い合ったりしていて、「お互いよくそれで意味わかったね」みたいになること多数。言葉の意味がすんなり入って来ない。
本作はポアロが探偵を引退している状態から始まり、引退を撤回して探偵業復活、となるポアロの人生を垣間見る物語と、事件解決そのものの物語の2つが絡み合うわけだけど、両方ともが中途半端になり描き切れてなく両方失敗、って感じだった。勿体無い。
この映画シリーズは事件の犯人を追うサスペンスじゃなく、事件を舞台にポアロのキャラを楽しむキャラ読み状態になってるんだと割り切って作った方がいいと思う。
あと、ミシェル・ヨーはすごく良かった。霊媒師だからアジア人が登場しても不自然じゃないし、怪しいのか怪しくないのかわからないけどキモ座ってるやり手感がすごく上手く出ていた。いわゆるアジア人枠なんだろうけれど、存在感と演技力でそんな枠を実力でねじ伏せてみせていて、本当に尊敬する。
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