Charlie

名探偵ポアロ:ベネチアの亡霊のCharlieのネタバレレビュー・内容・結末

3.7

このレビューはネタバレを含みます

世界観は、これまで観たブラナーのポアロ作品の中では1番好きかもしれないなぁと思いました。
ミステリーを解く意味では、日本の2時間のサスペンスドラマ並みに「俳優で犯人がバレる」状態になっていますので楽しめないかもしれません。(犯人が判明した後に少しはツイストがあるので、その部分は楽しめますが。)
とにかくベニスの街の美しさ、その時代のハロウィンの様子など幽玄の美が描かれながら、いわくつきの孤児院の幽霊話がミックスされるなど、これまでとは違う味わいがあります。

物語は探偵を引退してベニスに住むポアロの所に友人である女性作家が訪ねてくるところから始まります。
神も幽霊も信じないポアロが、薬を盛られたとはいえ少し幽霊を見てしまったかもしれないという、本人にとっては認めたくない出来事を経験する様子は面白く、事件としては幽霊はいないという結論である一方で、推理の過程には「幽霊はいるかもよ」と示唆する場面がポロポロ出てきて、視聴者に解釈を委ねる形に作られています。
面白かったです。
Charlie

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