詐欺師も大阪府警も良い意味で緊張感のない関西弁を操りながら、光の当たらぬ世界で追いつ追われつ…
特殊詐欺を生業にする者たちのどこまでも流れ堕ちて行く生き様を型通りではあるけど地に足のついた人物描写でヒリヒリと描き、しぶとさと呆気なさに愚か者の哀愁が滲む！
一歩足を踏み入れるとノワール感漂う大阪が広がる感じや天王寺や中之島など見慣れた風景の中で暗躍する詐欺師と警察の駆け引きなど、見えないけどすぐ側にある犯罪との距離が臨場感と共に伝わってくるし、そこにちゃんと生きてる俳優らの顔が物語に説得力を与えてるw
と、原田監督らしい空気感や絵的な面白味を今回も堪能できました。
詐欺集団の〝三塁コーチ〟として肝の据わった強かさを魅せるネリとサイコな欲望真っしぐらなジョー。
そんな対照的な詐欺師姉弟を演じる安藤サクラと山田涼介の歪な相性はとても魅力的やったけど、寄り添う関係にイマイチ感情的な膨らみがなく展開的にも物足りなさは若干感じたかな〜
まあ潔くクズ共の世界を描いてるって意味では良いんやけどねw
それにしても生瀬さんや、宇崎さんや、天童よしみさんまでディープな大阪を感じられるキャストが素晴らしかった。
けどそんな中でも個人的には賭場のオーナーを演じたサリngROCKさんが一番ヤバそうな雰囲気プンプンで怖かったし、あの賭場の感じとかも最高でしたw
