このレビューはネタバレを含みます
ネリがとにかくかっこいい。
思考がガキすぎる弟のジョーはひたすら愛くるしく可愛い。
時々壊れるけど人としては一番真っ当なマンダラが素晴らしいスパイスとして活躍してくれる。
ネリがただ動いているだけの冒頭からものすごく世界観に引き込まれて、さすが原田監督ワールドと納得。
受け子の世界、それを追う警察の会話劇は耳に心地良い。特にネリとジョーの会話はもっと聞いていたかった。
受け子たち、警察組織、暴力男とその取り巻き、一人一人のキャラが丁寧に描かれていてバランスも良き。
ストーリーはいくつかの伏線を気持ちよく回収してくれてエンタメとしても上出来◎
ネリ目線ではブラボー!なラスト、ジョー目線では切ないラスト。結局ジョーはネリの為に2回の殺人を犯したんだよね。
人間としてクズな親、クズな成金社長。
彼らを法で裁くことができればネリもジョーも犯罪に手を染めることはない。
気持ち悪い全員白のミニスカスーツの取り巻きたち、詐欺組織と政治家の癒着、社会の底辺と言われる位置で生活する人達の活き活きとした描写等、問題提起や風刺が散りばめられている。
大阪弁で更に早口なので聞き取れない箇所があるけど、それでも最高に面白かった。