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BAD LANDS バッド・ランズのTSのレビュー・感想・評価

BAD LANDS バッド・ランズ(2023年製作の映画)
3.3
【大阪における特殊詐欺】73点
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監督:原田眞人
製作国:日本
ジャンル:犯罪
収録時間:143分
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 2023年劇場鑑賞40本目。
 安藤サクラと山田涼介が共演のクライム映画。姉弟が特殊詐欺の犯行に及んでいくというもので、悪くはなかったのですが期待していたほどではなかったと思いました。クライム映画ならば、もっとシリアスな展開を繰り広げて、バイオレンス描写ももっとあればと感じました。どことなく惜しい作品でした。

 大阪の天王寺付近にて。特殊詐欺に加担する姉のネリと弟のジョーはある日思いがけない大金を手に入れようとするのだが。。

 ロケ地は天王寺区や西成区でしょうか。見慣れた風景が所々映りました。大阪を代表する観光スポットではあるものの、一方で格差も激しくなっている地域でもあります。格差が広がれば犯罪が増えてしまうのは古今東西どこでも一緒であり、作中のような巧妙な手口による犯罪も増加していくのでしょう。ちなみに、出てくる人物のほとんどが流暢な大阪弁を使うので親しみがありました。ところでやはり別の地域の方がこのジャンルでの大阪弁を聞くと、とてもガラが悪く見えてしまうのでしょうか笑 ちょうど東京弁を話す人物が二人出てくるため対比できます。大阪では口調が荒くなれば、「〜ねん」ときますが、東京では「〜だよ」なんですね。失礼ながら違和感がありすぎてあまり迫力を感じませんでした笑

 と、この二人は最初は順調に詐欺に加担していくのですが、中盤の事件により事態は一変していきます。今作は序盤はやや退屈で、後半から一気に見どころが増えるというパターンの作品です。ネリがピンチに陥るところもハイライトで、これをどうやって潜り抜けるかはみものでした。さすがは安藤サクラ。安定の演技力で見応え抜群に仕上げてくれています。なるほど、高城が飲んでいたスピリタスは伏線だったのかとも思わされましたね。というか、スピリタスなんてあんな常習的に飲むものではないだろうと思いました笑 完全に胃袋がいかれてしまうでしょう。。

 キャスト欄にないので伏せないといけないと思うので名前は出しませんが、中盤にとある人物の友情演出があり驚きました。安定しすぎていて、ここで主人公交代か?!とも思えてしまいました笑 ということで、まずまずの見どころシーンはあるのですが、どこかパッとしないところも多かったので、これくらいの点数で抑えておきます。
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