こばまさ

BAD LANDS バッド・ランズのこばまさのレビュー・感想・評価

BAD LANDS バッド・ランズ(2023年製作の映画)
3.3
しつこいけど邦画タイム続投中。
なんとなくだけど、評価が割れてるイメージがある本作。
果たしてワタシにマッチするのか否か。
それでは、いつも通りどんな話か全く知らないままいってみよう。


-特殊詐欺グループの「番頭」に位置する高城(生瀬勝久)に雇われているネリ(安藤サクラ)は、オレオレ詐欺の受け子を手配する役割、通称「三塁コーチ」を担っている。
一方、刑務所から出所したばかりのジョー(山田涼介)は、高城に仕事を紹介してもらおうと姉のネリを頼りにやって来る。
ジョーを高城に紹介し、2人で仕事をこなすようになる姉弟だったが、ある夜、思いがけず億を超える大金を手にしたことで命を狙われてしまう-

“邪の道は蛇”


まず初めに言いたい。
長いし登場人物多いしで、疲れた。
それだけ濃い内容だし、どのキャラクターも個性的なんだけど…
散らかったまま収集できてない感があるかな。


冒頭の流れはめちゃくちゃ良かった。
詐欺グループがどの様にターゲットを絞り込み、どうやって接触するのか。
このスリリングな映し方、そして安藤サクラ演じるネリが何者で、どれだけ優秀なのか、ワクワクさせてくれる見事な演出。

ただ、最後まで観て思ったけど、ここがピークだった。
こういう映画って結構あるんだけど、掴みが良すぎてその後が霞んでいくというか、もしくは最初に期待値を上げすぎて物足りないとか。

で、なんかこんな映画前に観たなぁなんて思って記憶を遡ったら『ヘルドッグス』
そこからは、めちゃくちゃ『ヘルドッグス』っぽいな〜って観てたら、まさかの同じ監督だった…(本当に本当に知らなくて白目が1回転して黒目
この既視感、この構成、このクセありキャストの嵐、全てに納得。


と、かなり批判的な事しか書いてませんが、決して面白くない訳ではない(ツンデレ
今や、日本映画界を先頭で引っ張る安藤サクラをはじめ、生瀬勝久、宇崎竜童、江口のりこ、吉原光夫、まえだまえだ兄(誰か分からんぐらい肥えた…)、そして、今回初めてその演技を見た山田涼介。

山田くん!やるじゃん!
もっとヘタと思ったら、普通に上手。
ただ、この映画を悪い意味で掻き乱す存在なので、キャラで損してる可能性はある。

あとは、細々とした脇役がまたクセがあり過ぎてやたらと目に(耳に)つく。
何かよく分からない賭博場のパツキンねーちゃんとか、その手下?の変な声の奴とか、まえだまえだ兄と一緒に出てくる“声帯が死んだ”鬼越トマホークっぽい人とか、ツッコミ出したら追い切れない。

あと、淵上泰史演じる謎の投資家ね。
ここの描き方が薄すぎて、正直この人いるの?ってなった。
せっかく怪しい雰囲気を作っておきながら、その登場時間が短すぎるし、最後もあの終わり方では納得いかないかな…


無理矢理まとめると、作品が纏う雰囲気は好きなんだけど、結果的に『ヘルドッグス』を観た時とほぼ同じ感情でフィニッシュ。

ちなみに、こちらの作品もクレジットされてない㊙️キャストがチラリ。

1人は青木崇高、もう1人は…例の作品の彼なのか?
こばまさ

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