HK

絞殺魔のHKのレビュー・感想・評価

絞殺魔(1968年製作の映画)
4.5
『中央評論』No.298に寄せられた遠山純生先生の論考がやっぱり素晴らしくて再見。フライシャーはマルチ映像について、たんなるギミックとして用いるのは大きな過ちだと述べているが、それを証明するように、よく見ていくとその使用には明確なルールが設けられていることが分かる。だが、ルールは破られるためにある。クライマックスでトニー・カーティスは、マルチ画面を見て(!)もうひとりの自分を発見するのである!・・・というようなことを先生は書かれていてまたしても勉強させていただきました。興味のある方は是非。ところでフライシャーは、マルチ画面の使用を『ドリトル先生不思議な旅』(67)編集中に決めたという。この落差が職人!
HK

HK