ノラネコの呑んで観るシネマ

イビルアイのノラネコの呑んで観るシネマのレビュー・感想・評価

イビルアイ(2022年製作の映画)
4.2
少女ナラは重病の妹の療養のために、姉妹で片田舎にある母の実家に預けられる。
ところが何かがおかしい。
ナラは次第に、厳格な祖母が村の伝説の魔女なのでは?と疑いはじめる。
アイザック・エスバンと言えば「パラドクス」や「ダークレイン」など、ユニークなアイデアを生かした、小粒でもピリリと辛い佳作で知られるメキシコの異才。
本作でも凝りにこった二重構造を構築していて、物語の着地点がなかなか見えない。
似たようなシチュエーションが繰り返されるので、中盤はやや冗長さを感じさせる部分もあるが、全体像が見えた瞬間はゾワワ〜。
これはなるべく、情報を入れないで観た方がいい作品。
昔話の怪物が人知れず生きてる?と言う似たコンセプトの作品は結構あると思うが、物語構造は相当に未見性が高い。
低予算ホラーに必要なのは、こういう観客のセンス・オブ・ワンダーを誘うスタイルなんだよな。