揺籠ふぃるす

イビルアイの揺籠ふぃるすのレビュー・感想・評価

イビルアイ(2022年製作の映画)
3.9
日欧米 Movie Sabbath
26作品目

片田舎の古びたお屋敷で吸血魔女によって引き起こされる恐怖を描いたメキシカンゴシックホラー。

一つ一つ割と丁寧に積み上げていくタイプ。夢と現実の使い分けが巧み。てかまんまと引っかかって、最後まで転がされた。バッカとかクリーチャー造形も良かった。オーケストラルな音楽がダークファンタジー感を盛り上げる。

メイドのアビゲイルは、セイラム魔女裁判のアビゲイル・ウィリアムズから取ったか。
カリブ海の魔女は、ティチューバという方がモデル?
マリーズ・コンデ 著
『わたしはティテューバ セイラムの黒人魔女』(未読・要修正)

魔除けに塩と刃物は一緒だった。古いスタイルの百物語で一話話す毎に話者が鏡を覗きに行くルール(余興)となっており、その際鏡の前に小刀を置いて、何か映っても鏡から出てこないようにしたのが頭に浮かんだ。

魔女の呪い
「妬みの感情が姉妹を蝕み破滅する」が全編通しての鍵。
魔術の等価交換として「母」。

フランスの作曲家、カミーユ・サン=サーンスの交響詩『死の舞踏』(Danse macabre)を使用。
映画ネタとしては、『俺たちに明日はない』(1967)のラストシーンから始まる壮絶な断末魔をそう呼ぶ。

映画としても何作かありクラシックな物を芋ズル鑑賞した、未掲載なのでついでに書く。
『サン・サーンスの死の舞踏』(1922)(米?・8分)
★3.5
ダッドリー・マーフィ監督、最初期のMVではなかろうか。タイトルバックが超絶おしゃれ。バレエダンサーのアドルフ・ボルム、バレリーナのルース・ペイジ。二重露光の死神のダンスとバイオリン、ゴシックムード満点の短編ホラー作品。素敵でした。
パブリックドメインと思い、原題『Danse Macabre 』
YouTubeにて。
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