「記憶を消さなかったら、あたしも同じように戦えるかしら。
あたしも人間みたく強くなれるかしら。」
たった数分の短編だけど、本当に名作。全てが好み。もう何回か観た。
セリフが英語なので外国の作品かと思いきや、日本人の監督!
メンタルクリニックの付き添いで小学生の頃、夢中で読んだ「ブラックジャック」を思わせる雰囲気。手塚治虫っぽさがある。
モノトーンでかっこいいのだけど、冒頭のロボットが壊れて大雨に打たれるシーンから心掛けてやられる。
ちょっとホラーかな?とビビりながら見たのだけど、そんなことはなかった。
この時期ちょうど、ジャンプの「ココロのプログラム」を読んでいたこともあり、ロボットものにグッと来た。
あと自分も辛いことがあって、「忘れたいなぁ」なんて思いながら過ごしていたので、むしろジョディの強さに救われて泣いた……。
虐待されているロボットが記憶を消して、また忘れて過ごす方がきっと心は痛まない。
でも、その傷を抱えて、強さに変えたいという気持ちと、自由に飛び立ちラストが美しかった。
私たちにも、どんなに辛いことがあっても、「未来の選択肢は無限大にある」ということを教えてくれる作品。