せっ

ザ・クリエイター/創造者のせっのレビュー・感想・評価

ザ・クリエイター/創造者(2023年製作の映画)
4.0

AIが人のように活動している未来で、ある日AIによる核爆発が起こり、AIと共存するニューアジアとアメリカとの間で戦争が行われる中、人類を滅ぼす兵器を抹殺しようとする主人公がAIの少女と出会う話。

近未来SFで敵はAIという、また『M:I』の最新版みたいな話になるかと思いきや、アジアと西洋の対比で柔軟で色んなものと共存する豊かなアジアを見せてくる良い映画だった〜。

まず、ポリコレポリコレと騒がれている最近にしては珍しくアメリカ側で出てくる人が主人公以外ほとんど白人で全員英語。でもアジア側は日本人や中国人やベトナム系やアラブ系などアジア全体の色んな人種がいて、それぞれの国の言葉で話したりもする。

さらに、機械をモノとしか捉えていないアメリカ側と機械も動物もちゃんと命あるものと考えて共に生きているアジア。全ての物には命が宿るっていうアニミズムの考えが根底にあるアジアだから共存してるのも納得する。日本だけで言うと、外からの物を取り入れてミックスしながら独自の文化を作ってきた国だしAIとも上手く付き合っていけるんじゃないか。

あと、ハリウッドではやたらAI絡みでストライキやってるのに、日本では問題になるどころかAIどんどん取り入れよう!(一時期うるさいほどchatGPTって言葉聞いたし)っていう雰囲気の方が強い気がする。単純に文化が遅れてるだけかもしれないけど、私達はちゃんと冷静にAIにはAIの仕事、人には人の仕事があると理解出来てるからじゃないのか?と思った。甘い考えかもしれんけど。

何故かまるで小難しい社会派の映画を見たような気分になったけどしっかりSFなのでご安心を(笑)
せっ

せっ