パルパティーン

ザ・クリエイター/創造者のパルパティーンのレビュー・感想・評価

ザ・クリエイター/創造者(2023年製作の映画)
4.8
10月で一番見たい映画で公開初日のレイトショーで鑑賞。IMAXGTレーザー。最高だった。もしかしたら今期No.1かもしれない。ギャレスエドワーズ流石だわと思った。ローグワンの監督というだけで見てみたいと思ったし、予告編も素晴らしく期待値爆上げだった。結果としては良かったし期待通りの感じだったけどここまで感動するとは思わなかった。

人類VS AIということで興味がありかつこれからのそう遠くない未来を描いている。一応人類と AIと区別しているが、この映画ではその区別が逆転している。本来人間が抱くべき感情や思いなどをAI側の思いであり、 AI殲滅させると血眼になっているのが人間側。これはどっちが悪なのだろうか。 AIと共生している人たちも悪と捉えられて攻撃される。ほんとは機械であり感情はないが AI側に人間味がありこっちの方が人間なのではないかなと思う。

西側諸国VSニューアジアという構図だけどニューアジアの世界観が素晴らしい。設定は2060年代だがそのような要素が少なく現代味のある世界観なのでスッと入れた。そしてなんと言ってもノマドの規模や恐怖感とビジュアルが素晴らしい。スターウォーズでいうデススターだが造形と青いレーザーはかっこいい。本拠地内をこども1人が走り回っている感じが、昔から学習しない帝国に似ているなと感じた。

この感想を書いていて感じたのは、物語の壮大さや内容に面白いと思ったのではなく映像の見せ方やギミックに面白さを感じている自分がいる。スターウォーズが好きな自分にハマる要素が多く、ノマドや戦車などがよく、一番好きなのが特攻自爆AIロボである。とてもいいキャラをしている。

監督が日本がとても好きということで色んな箇所に日本要素が散りばめられている。チャプターごとに切り替わる題名に日本語が入っている時点でどんだけ日本が好きやねんと思った。色んな日本要素が入っているのが嬉しい。渡辺謙さんも出ておりさすがである。演技が素晴らしくそれは洋画にも抜擢されるはなと思う。

最後のオチもやっぱりそうなりますかと思った。話が進むにつれてそうなる感じは予想していた。まあそれはそれで良かったかなと思うしスッキリする。あまりネタバレしたくないが最後のシーンで色んな拠点から見た喜びのシーンが、スターウォーズのEP6の最後のシーンと重なる。本当に「画」の見せ方がうまいなーと思いながら見ていた。
あとハンスジマーの音楽も素晴らしい。ここまで感情を揺さぶってくれる音楽はそうそうない。

久しぶりに興奮した映画に出会えたし複数回見たいなと思えた。何回か見にいき新しい発見をしていきたい。


2023年102本目