AIが核を爆発させたことをきっかけに、AIを禁止する西欧とAIと共存するニューアジアが対立する近未来。AIが開発した兵器を破壊する任務を負った兵士が見つけたものは…
サイバーパンクなアジアとこだわりのSFメカなどの豊かな映像と、まっすぐなメッセージが心地よい、高予算シリーズ物ばかりのハリウッドに風穴を開ける良作SFでした！
ターミネーター的な話かと思いきや、AIはむしろ虐げられた側とその希望で、モロにベトナム戦争を意識してアメリカはスーパー悪い奴という構図でびっくり。主人公にやや感情移入しづらいのがネックでしたが、終盤の展開には思わずホロリ。
8000万ドルというこの手の映画にしては破格の低予算で作られたとは信じられない映像美。バカでかい戦車とか、宇宙世紀を感じさせる軌道上のミサイル兵器ノマドなど、監督のオタクを感じるSFメカニックは美味でした。
ローグ・ワンのギャレス・エドワーズということでアクション面にも結構期待してたのですがこちらはイマイチ。ハイテクカーチェイスとかやたらと強いAI人間とのバトルとか欲しかったな。
ジョン・デビット・ワシントンをはじめ役者さんたちは良かったんてすが主人公も追ってくる敵キャラもイマイチ魅力に欠けてたり、ニューアジアに軍隊らしきものが全くないのはさすがにどうかと思いましたね。ちょっと乗れないポイントも多かったです。
個人的に大好きとまではいきませんでしたが、映画館で観るべきなことは間違いないSF大作です。ぜひ！
追記
パンフレットは、低予算を実現した撮影方法や監督のインタビューなどのメイキング面、AIについての解説記事やレビューなど盛りだくさんでとても良かったです。登場メカのコンセプトアートとかがあればなお良かったな。
