Tatsu

ザ・クリエイター/創造者のTatsuのレビュー・感想・評価

ザ・クリエイター/創造者(2023年製作の映画)
3.9
テレンス・マリック病な編集や相変わらずクレイグ・フレイザーの撮影には乗りづらいけど、久々の秀逸なオリジナルSF大作を堪能。彼女を見つけた時のジョン・デイヴィッド・ワシントンのつぶらな瞳が毎回泣かせる。『モンスターズ』が紛れもなくビターなラブストーリーとして好きな人間として今回のギャレス・エドワーズが用意する"天国“にはただならないエモさがある。途中古い友人に助けを求めるが主人公たちを助ける友人は…など、この手の子連れ狼系ロードムービーのお約束を一つ残らず回収する。ただ、クライマックスになり得そうなパートが3、4回続く終盤はちょっとクドく、もう少し脚本をまとめられた気もする。アメリカ、植民地主義批判映画として『キラーズ・オブ・フラワームーン』と二本立て出来る仕様でビビった。片や過去を舞台にした史実で、片や未来を舞台にしたフィクションだが、死生観、宗教の精神的な側面との関係性の提起まで、通ずる部分はあると思う。
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