このレビューはネタバレを含みます
久々にいい映画に出会えた。正直言ってこの映画は個人的に今年見た映画の中でいちばんよかった。
まず最初にアメリカ軍が悪でニュー・アジアが善であるということが物語の根底にある。(話の構造としては白人が悪であるという視点では最近見たキラーズ・オブ・ザ・フラワームーンに似ていると思った。)
そもそも物語ではLAに核が落ちたのは何かの入力ミスだったということになっているが、実際のLAの核攻撃はニューアジアを壊滅させる目的で米国と世界の世論を賛同させるための米軍の自作自演であったのではないのかと俺はそう感じた。それは第二次世界大戦の真珠湾攻撃や最近のガザ地区からのイスラエル攻撃と同じ構図であり、つまり世界大戦の引き金を引く意図的な心理学的な工作だと俺は直感した。そしてそのことが物語の行間の中に隠されたこの映画(原作)の核心部なのではないのだろうかと思った。
とにかくこの作品は単にSF映画というだけではなく感動する結末になっているところがまたよかった。
ただこの映画はAIが善であるという前提で描かれているが、疑い深い俺にはそれはプロパガンダに感じられた。
これらのことの詳細は原作者や監督に直接聞いてみないと分からないがおそらく聞いても教えてくれないだろと思う。もちろんここに書いた考察が間違いである可能性もある。
映画はいろいろ考えるのが面白い。
それはどうであってもとてもいい作品だった。
ギャレス・エドワーズ監督の今後の作品が楽しみだ!