SFに対する発想力がすごい。すごすぎる。冒頭から登場したあの巨大兵器には鳥肌が立った。敵わないと思わせる兵器の発想やデザインだげなく、人間・模造人間・人型AIの３種類に分かれた人物達のそれぞれの“人間性”の描き方も苦しくなるくらいに切なくて、世界観に浸るには十分だった。
人型AIについてはローグ・ワンのK-2同様表情が分からないのに、その声と動きであれだけ表現できるのはすごい。人間よりも優しい彼らは機械だからこそ人間より破壊シーンがくっきりとスクリーンに映されて悲しい気持ちになり、この映画だけでもうAIへの愛着をがっつり持たされた。
それほど丁寧に作った横軸は素晴らしかった分、縦軸が少し粗い気がしてしまった。ストーリー自体はそれほどボリュームがなく、中盤には半分の人は予想した通りのエンディングだったのではないかという印象。
意外性もなく、ストーリーについては特に何も残らなかったので総合評価がいまいち上がりきらなかったのかもしれない。
