汽笛の音で目を覚ます

ザ・クリエイター/創造者の汽笛の音で目を覚ますのネタバレレビュー・内容・結末

ザ・クリエイター/創造者(2023年製作の映画)
3.6

このレビューはネタバレを含みます

人類と人工知能との戦争がテーマで、少々複雑な話なのかなと思ってたら、結構分かりやすいストレートなお話でした。

監督は『ローグ・ワン』のギャレス・エドワーズなんだけど、なんかその経験をめちゃくちゃ活かしてる作品。

ただ、王道的な展開でもちろん感動はしたものの、2023年の映画ってことを踏まえると、映像もストーリーもあんまり新しさは感じなかったというのが正直なところ。

あと、戦争や差別問題に対するメッセージ性は感じられるんだけど、アジア一帯を一括りにニューアジアと称して仮想敵とするのは安直さも感じる。

なおかつアメリカを悪としつつも、結局アメリカ人が救世主になってしまうお約束的な作りは、黒人映画で揶揄されがちな「白人の救世主」のシステムのまんま。

この視点はちょっと捻くれているかもしれないけど、一度そう思ってしまったら、色々と設定やストーリーにアメリカ主義的ノイズが垣間見える。アメリカ映画だから仕方ないといえば仕方ないけど、そう考えちゃうと少し薄っぺらさも感じてしまった。

色々と言ってしまったけど、お話としては全然好きだし、自分自身もうちょっと気軽に楽しむべきだったとは思う。