このレビューはネタバレを含みます
人類と人工知能との戦争がテーマで、少々複雑な話なのかなと思ってたら、結構分かりやすいストレートなお話でした。
監督は『ローグ・ワン』のギャレス・エドワーズなんだけど、なんかその経験をめちゃくちゃ活かしてる作品。
ただ、王道的な展開でもちろん感動はしたものの、2023年の映画ってことを踏まえると、映像もストーリーもあんまり新しさは感じなかったというのが正直なところ。
あと、戦争や差別問題に対するメッセージ性は感じられるんだけど、アジア一帯を一括りにニューアジアと称して仮想敵とするのは安直さも感じる。
なおかつアメリカを悪としつつも、結局アメリカ人が救世主になってしまうお約束的な作りは、黒人映画で揶揄されがちな「白人の救世主」のシステムのまんま。
この視点はちょっと捻くれているかもしれないけど、一度そう思ってしまったら、色々と設定やストーリーにアメリカ主義的ノイズが垣間見える。アメリカ映画だから仕方ないといえば仕方ないけど、そう考えちゃうと少し薄っぺらさも感じてしまった。
色々と言ってしまったけど、お話としては全然好きだし、自分自身もうちょっと気軽に楽しむべきだったとは思う。