このレビューはネタバレを含みます
配信で観ました。
字幕版です。
思考を促される作品でした。
①少し気になったところ
本作は好きですが、少し気になったところもあります。
ニューアジアでの日本語です。
アジア圏ということで日本語が取り入れられたのは嬉しいものの、少し違和感がありました。
英語で話していたかと思えば、急に日本語が出てくるので、少々混乱しました。
そこが面白いとも思いましたが、気持ちが乗りきらなかったです。
②良かったところ
・人間の本質について考えさせられる
映画全体を振り返った時、人間とロボットの境界線が曖昧だった印象です。
何が人間たらしめるのか、その本質について考えさせられました。
体の一部が機械化している主人公。
死者の意識をロボットに転送する装置。
ロボットの機能停止を悲しむ人々。
死を悼むロボット。
爆弾のスイッチを押す猿も印象的でした。
明確な答えが提示されず、さまざまなシーンで思考を促されました。
・西側の女性軍人
ニューアジア打倒の中心人物として、動いていました。
主人公と対立するので、シンプルな悪役になりそうなところ、そうはなっていなかったです。
台詞だけとはいえ、AIやロボットを敵視する理由にも触れられていました。
・安易に「世界が平和になりました」とはならない
ニューアジアと西側の対立については、はっきりとした終焉が描かれずに幕を閉じました。
あの兵器が壊されただけで平和に一直線になるかと言えば、個人的には疑問でした。
他の兵器もあるでしょうし、なかなか難しい状況ではないのかなと。
そこが良かったです。
深刻な対立をじっくり描いた上で、安易な解決を導かないところが誠実に感じました。
・愛についての物語
ジョシュア、マヤ、亡くなった赤ちゃん、アルフィー。
4者の関係が複雑に絡み合っていました。
じわじわとジョシュアの想いが伝わってきました。
終盤の「最後にもう一度触れ合う」シーンが良かったです。
③まとめ
好きな作品です。
観て良かったです🙇