メガネン

ザ・クリエイター/創造者のメガネンのレビュー・感想・評価

ザ・クリエイター/創造者(2023年製作の映画)
4.4
家電が家庭に普及していくようなレベルの時代からAIが一般に普及した近未来の話です。
ここでいうAIとは、産業的なものだけではなく、人間と同等の知能であり、それを搭載したものはヒューマノイドかどうかに関係なく生命として認められています。
その中で、AIを厭悪する勢力と、AIと生きる勢力とのぶつかり合いを描いたといえば、かんたんなこうずなのですが、そのテーマはもっと深遠です。
正直、僕には少しテーマが難しくてよくわかりませんでした。

でも、以下に挙げる様々なポイントで、かなり好きです。

⭕️好きなポイント⭕️
・アルフィーが美しい。可愛いというよりは、その所作や演技が流れるようで、表情や声音も柔らかく、感動的で、美しい。
・日本語を上手く使えている。洋画にはヘンテコな日本語が多い中、これは好感を禁じ得ない。どことなく、弐瓶勉のテイストを感じさせる。
・水や木々と言ったアジアの雰囲気を的確に掴んだ背景美術。
・そこに近未来のSF的ストラクチャーが入り込んでいる新鮮さ。
・ニューロマンサーやJMなどの過去のSF映画からのオマージュの巧みさ

特に、端々に現れる小道具的表現が柔和で、あたたかみがあって良いです。
アルフィーの観ているテレビのカタチとか、その内容とか…。

好みの分かれる映画のような気がします。
なんとなく。