Charlie

ザ・クリエイター/創造者のCharlieのレビュー・感想・評価

ザ・クリエイター/創造者(2023年製作の映画)
3.0
1. AIを壊滅させようとする米軍
2. AIと共存したいアジア軍
3. AI全てを支配するAI(子供)

3を巡る1と2の争いの中に、中立的な立場の主人公(米軍からアジアに送られていた潜入捜査官のような存在で日本人女性と結婚)がいます。

しかし、アカデミー賞視覚効果賞にノミネートされるほどの作品なのに、一体誰が英語を和訳したのか。ひどい質だった。渡辺謙がいるのに監修していないのだろうか。真田広之の「SHOGUN」とはえらい違いだ。「近づくな。危険。」などにすべき表記が「ステイバック 危険な場所に注意」というぎこちないカタカナと日本語になっていたり、「指名手配」とすべき表記が「募集中」になっていたり、どこかズレている。しかも最後のプラカードの「もういや遊牧民」って…。感動のシーンがぶち壊し。NOMADを遊牧民と記載しないでほしい。nomadは確かに遊牧民という意味ではあるけど、本作の中ではNorth American, Orbital, Mobile, Aerospace, Defenceの頭文字なので…。
人間とAIが融合したようなアジア軍の見た目が「エクス・マキナ」と同じだし、渡辺謙は甲冑みたいなものを身につけたりしていて、まだ欧州はステレオタイプの日本を引きずっているのか?と感じる。
そして、「え?」と思ったのはアルフィーが最後に笑顔になるところ。NOMADを破壊できたのは嬉しかろうけど、母に似たロボットを使って母を蘇らせようとしたけど出来なくて(と彼女は思っているはず)悲しい思いをしたばかりだし、父親のようなジョシュアが死んで、やはり悲しんだばかりのはずなのに、あの笑顔は怖すぎる。
せっかく最後にジョシュアとマヤが会えたのは感動的だったのに、いろいろと惜しい、残念な作品でした。
Charlie

Charlie