爆裂BOX

ドント・スティール 強盗の果ての爆裂BOXのレビュー・感想・評価

3.7
ある夜、金細工を生業とする老夫婦の家に3人組の強盗団が押し入る。老夫婦を拘束して金品を盗もうとするが、工房に閉じ込められてしまう。老夫婦には恐ろしい顔があり…というストーリー。
「カリコレ2023」で上映されたサスペンスホラーです。久しぶりの「ドント〇〇」ついたタイトルですが、強盗に押し入った家の住人がヤバい奴で返り討ちに合うという設定は「ドント・ブリーズ」とよく似てるのでこのタイトルつけられるのもまあ納得かな。
ジュエリーなどの金細工を手掛けている老夫婦の家に三人の男女が強盗に押し入るも、工房が見つからず老夫婦を縛り上げて脅し、隠し部屋にあった工房に入る事に成功しますが、自動で扉が閉まり閉じ込められ、更に縄を解いた老夫婦は通報する事無く何故か三人の素性を知っており隠していた秘密を暴いて追い詰めていくという内容です。
まず主人公3人がかなりクズです。冒頭の子供時代の映像から盗み働いて逃げてて、追い掛けてきた男に捕まりそうになったら刺殺したりと根っからの犯罪者という感じ。強盗に入った時は、この仕事持ってきたコカインキメまくって見るからにバカそうなロベルトは銃突きつけたり老夫婦に暴力振るったりするけど、後の二人アリアンナとステファノは暴力止めようとしたり、閉じ込められてからは「生きるために犯罪するしかなかった」とかほざきますが、その後明らかになっていく事実など見ると結局ガチクズだなと。
三人が閉じ込められて、老夫婦が拘束解いてからは、監視カメラとモニターで様子を見ながらマイクで夫のアントニオが、何故か知っている彼らの素性と隠していた秘密を暴露して追い詰めていきます。勝手にやった強盗や浮気に中絶等を暴露されたクズたちが仲間割れを起こして自滅していく姿は愉快でした(笑)我ながら性格悪いとは思いますが(笑)三人が語る言い訳と回想の映像シーンが全然あってない所も少しでも自分に優位にしようという心理が感じられて面白いですね。
老夫婦も紳士然とした夫アントニオに何時も首傾げて笑顔が可愛らしい妻ジョヴァンナと最初あんまサイコ感感じさせないのでこちらを応援してしまいますが、パトロール中に立ち寄って異変に気付いた警官殺す所でこの夫婦もかなりサイコだなと分ってきます。特にジョヴァンナは優しそうな笑顔と声でヒョコヒョコ近付いてきて」いきなり刺す所かなりサイコ感あった。あの警官が一番可哀想でしたね。
生き残った二人が見つけた地下通路に降りて、隠し部屋で拘束されてからサイコ夫婦の目的が明らかになりますが、でもあの夫婦が目を抉り出して人形の目移植する理由は結局分からなかったな。彼らだけに分かる理論があるんだろうけど。「父親はお前らにずっと復讐誓ってた」って言ってたけどそれもよくわからなかったな。瞼切ったり目を抉り出す直接的な描写は無いです。
ロベルトに工房の情報流してた協力者も後半明らかになりますが、これは予想付きましたね。老夫婦が彼らの素性知ってるのは悪魔とか超自然的な存在だからかと思いましたが、一応現実的な理由つきましたね。
アリアンナが何とか拘束解いて反撃と脱出しようとする所は老夫婦の方応援してしまいましたよ(笑)老夫婦もサイコだけどアリアンナ達クズ過ぎだからな…
エンドロール前の映像はちょっと「おお…」となりましたね。あの状態で生きてるとはタフだな。笑ってるのは完全に狂ったからなのか。
返り討ち系サスペンスホラーとしては、クズたちが翻弄されて酷い目にあっていく姿が爽快で中々楽しめました。