ねむろう

怪物の木こりのねむろうのネタバレレビュー・内容・結末

怪物の木こり(2023年製作の映画)
3.0

このレビューはネタバレを含みます

2023新作_245


俺より狂ってる奴は、許さない


【簡単なあらすじ】
絵本『怪物の木こり』に登場する怪物の仮面で顔を隠し、斧で脳を奪い去る連続猟奇殺人事件。次のターゲットに選ばれたのは、弁護士・二宮彰。
しかし彼は、犯人をも凌駕するほどの冷血非情なサイコパスだった!
警視庁の天才プロファイラー戸城、二宮の婚約者の映美、二宮の協力者であるサイコパス医師・杉谷、過去の殺人事件の容疑者・剣持ほか、様々な人物の思惑が複雑に絡み合い、捜査は混迷を極めていく。犯人はなぜ脳を奪うのか。そして、なぜ二宮が狙われるのか。
事件の謎を解き、犯人の正体を暴かなければ殺される…極限状況に追い込まれた二宮の逆襲が始まる。



【ここがいいね!】
サイコパスである主人公を亀梨君がやるということで、作品の半分以上は亀梨くんの怪演のためにある作品なのかなと感じます。
もちろん、それはいい意味でも悪い意味でもというところですし、亀梨君自身のキャラクターや佇まいによってしまっているところがあるので、「亀梨くんの映画だろう」と思って観て「亀梨くんの映画だったなあ」という感想で終わっていく、「亀梨和也力」で持った作品なのかなと思います。
そこに、殺人事件だったり捜査だったり、かつてまことしやかに行われていたサイコパス手術というところが乗っかっていくのをを楽しむ作品だと感じました。



【ここがう~ん……(私の勉強不足)】
亀梨君の役どころで持っていただけに、それ以外のキャラクター造形がや変な感じになってしまったなと感じます。
出ている役者さんは非常に豪華なのに、うまく生かせていない感じがあるかなと思いました。
菜々緒さんが演じるプロファイラーだったり、渋川清彦さんが演じる無骨な刑事だったり、中村獅童さんや吉岡里帆さん、それぞれのバックボーンはある程度は描かれはしますが、「じゃあ結局それが何なの?」っていうところになってくると、表面的なことをなぞってしまうだけの人物配置だったのかなというところは、もったいないなと思っています。



【ざっくり感想】
やはり、「亀梨君を見る映画」というだけで終わっているところは拭いきれないなと思います。
せっかく染谷君もいい役どころで、染谷君と亀梨君は「養殖のサイコパス」と「天然のサイコパス」という対立構造が、それはそれで面白くもなりそうだったのですが、もったいない作品になっちゃったなと感じます。
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