悲しさと優しさを併せ持つサイコパスを演じる亀梨和也がとにかくハマり役だった。あの顔の美しさが何を考えているか分からないサイコパス感にハマっていた。そして、優しくて愛情深い女性かと思いきや最後に一撃かます吉岡里帆も魅力的。
全体的にハラハラドキドキのサスペンスとして展開しながらも最後はグリム童話のような悲しい余韻が残る映画で、そのファンタジーっぽさとキャストの演技が上手くハマっていたように感じる。
「愛する人に殺されるなんて、ロマンティックじゃないか」という予告でも印象的だったセリフが、本編を見る前と後ではセリフが持つ意味合いが変わってくるのも印象に残った。
深海魚のように闇の中を彷徨い続けてきた二宮彰が、もし生まれ変わることができるなら、次は陽の光のもと明るい世界で生きられますように。
