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アンノウン: 洞窟に眠る新たな人類のxyuchanxのレビュー・感想・評価

3.7
南アフリカの地下遺跡での発掘により、25万年前のホモ・ナレディが、石器と火を使い、ピクトグラムを記し、仲間を埋葬してあの世へ葬っていたことを突き止めた考古学者たちのドキュメンタリー。

我々はすべての文化的な進化はホモ・サピエンスからはじまったように思い込みがちだが…実はそうではなかったと。

時間の感覚を持ち、(他の動物に荒らされないよう)仲間の遺体を大切に思い、あの世を想像する能力があった。

このドキュメンタリーを見れば人は必ず”人類とは?”という問いにぶち当たる。以下は映画を観ての感想メモ。

ホモ・サピエンスが誕生(他ホモ族と分岐)した約80万〜20万年前には、ネアンデルタール人やデニソワ人など他にも”ホモ族=人類”が存在し、時には交配しつつも、次第にホモ・サピエンスに駆逐されて絶滅したとされている。

だとすると、なおさら彼らやネアンデルタール人たち、”文化を持つ同族”を絶滅させ唯一のホモ族として君臨した我々の祖先の特質と業を問い直したくなる。

また、ホモ・サピエンスは5万年前以降にアフリカを出た(最新研究ではヨーロッパ起源説もあり)とされ、日本列島に到達したのが4万年前。この前後10万年の間のホモ・サピエンスの急激な進化と大移動は、やはりマジックマッシュルームの接種による想像力の爆発に刺激された脳の大型化、活性化のせいなのか?と疑いたくなる。
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