みむさん

Burning Hearts(英題)のみむさんのレビュー・感想・評価

Burning Hearts(英題)(2022年製作の映画)
3.5
シアトル国際映画祭にて。

イタリアのガルガーノを舞台にした2組のマフィアの因縁と確執の物語をモノクロで描いたもの。

長きに渡るマフィアの敵対・派閥争いに翻弄される女性という部分では『Una Femmina - The Code Of Silence』と似てた。これもモノクロだし。

刑事や捜査官などのマフィアと闘う側は一切登場しない、悪vs悪、血と血の争い。
同名小説の翻案で著者が脚本に協力しているらしい。

主役マリレーナを演じたエロディはイタリアの人気ポップシンガー。
「ノスタルジア」で強烈なインパクトを残したトンマーゾ・ラーニョも出ていた。

対立関係にある二組のマフィア。その片方の若き息子アンドレアが敵対する組織の娘マレリーナと恋に落ちる。
障害のある恋愛はまるで「ロミオとジュリエット」や「ウェストサイド・ストーリー」?と思ったがもっと血生臭い。恨みや裏切りで殺しあう。
そんな環境に育った二人はそれでも愛を育んでいくのか?残酷な運命が待ち受けるのか?

表面的には羊飼いのような生活をしてるが、裏家業あり、愛より重要なのは家系だけ、己の家系や組織が脅かされれば手段を選ばず反撃する。
この争いは一旦緊張が高まるとエンドレスなんじゃないか。

若手たちは復讐だ・殺してやる・仕掛ける等と意気高々だが、トンマーゾ・ラーニョが演じる壮絶な抗争の唯一の生存者で大ボスのミシェルが言う「これは戦争」「ゆっくり寝るかそれとも死ぬか」は重みが違う。

アンドレアとマレリーナの恋もそりゃ上手く行かないだろうなとは思ったが、そういう結末だったか…

容赦ない暴力の連鎖

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