Rena

パッチギ!のRenaのレビュー・感想・評価

パッチギ!(2004年製作の映画)
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大学の多文化共生論の授業で観た。こういう時代があったんだって気づきを得た映画だった。こういう体験をきっかけに自分で色々調べて知見を広めていくのが、学ぶことの真髄だと思う。

左翼思想強めではあるけど、自国の加害についてよく知らない人がほとんどの日本でこの映画が存在することの意味を考えてしまう。

この日本にもマイノリティは確実に存在していて、被害を受けた方は何世代にも渡ってその恨みを受け継いでいく気持ちも確かにわかる。今でこそ文化的な交流が進んでいるけれど、まだまだ残る怨恨を反日という言葉だけで片付けてはいけないと思う。アメリカの原爆を非難するなら、自国がやった罪も認めなくてはいけないと感じた。

お葬式で日本人のお前は知らないだろうと言われるシーンが本当に胸に刺さった。言葉が出ない。それでも直接戦争を知らない若者世代が、知らないからこそ、お互いに尊重し合って新しい世代に繋いでいくラストに希望を見出せた。

やたらと暴力描写が多いのは単にそういう時代だったからなのか、ヤンキーブームの時代につくられたからなのか。ラジオ局でお偉さん殴って血流しながら話はついたって言うの面白かった。
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