ノンフィクションとドキュメンタリーのハイブリッド映画、国軍監視の中、よくこの映画をつくった。拍手。
冒頭、首都ネピドーと思われる路上で反戦ダンス?を踊る女性。バックでは、国軍車がサイレン鳴らして走る。よくぞ無事で踊れた。
国軍の凶弾に倒れた若者の後を追おうとして手首を切ろうとする女性。逆に相方の死にたえきれず、排ガス自殺を図る男性…。どちらも実話なのだろう。自分たちがその境遇だったらと思うと、胸がつぶれる。
年寄りも子どもも弾圧の対象になっているが、映画の中では若い世代の話がほとんど。そりゃそうだろう。「そんな危険な目に遭わせてまで撮影させられない」ということだろうから。
ラストで、監督が独白する。「まず、この映画を楽しんで見てほしい」と。とても楽しめない。私たちは、こんな抑圧が2年半も続き、終息のめどが立たないことを絶対に忘れてはならない。