ねむろう

ミャンマー・ダイアリーズのねむろうのネタバレレビュー・内容・結末

ミャンマー・ダイアリーズ(2022年製作の映画)
3.1

このレビューはネタバレを含みます

2023新作_231


悲しみと怒りのページは、
今日で終わりにしたいんだ。


【簡単なあらすじ】
2021年2月1日、軽快な音楽に合わせてエクササイズの動画配信を行う女性。その背景には慌ただしく軍の車両が集結していく。抗議活動に参加した事により指名手配をうけ、引き裂かれるパートナー。理由もわからず拘束される母を守るため、必死に抵抗する幼い子ども。軍と戦うために地元を離れて戦闘訓練を受ける若者たち。自身が拘束される様子を必死に配信するジャーナリスト。パンデミックの最中に隣国に一人で避難した女性は隔離中のホテルで平和だった頃の記憶をノートに綴る――。



【ここがいいね!】
2021年2月、ミャンマー軍によるクーデターが起こり、軍による市民たちへの暴力が、人々のスマホカメラなどの映像によって残されていく映画です。
人々が理不尽に虐げられていく様が、淡々と記録されていて、その衝撃はかなり強いものでした。
一部では武器を取って立ち上がる人もいるわけですが、そんなことになっていくと、暴力と暴力とのぶつかり合いになるわけです。「それで何になるんだ」という考え方もあるわけですが、一方で武器も取らずに暴力を振るわれるだけでいいのかということになってくると、それもまた違ってきてというところで、世界の様々なところで起こっている紛争や内戦に答えが出ないのと同じように、このアジアの地でも難しい状況が起こっているんだのだなと改めて思わされました。



【ここがう~ん……(私の勉強不足)】
ドキュメンタリー作品とはいえ、所々この状況を伝えるための小さなお話がインサートされるわけですが、そのあたりがかなり「作られたもの」として映ってしまうのは少しもったいないかなと思います。
この悲惨な状況を伝えるんだというのであれば、もっと現地の映像を入れておく方が良かったのかなと個人的には思います。
しかし、インサートで差し込まれる「亡霊」という話がありましたが、ちゃんとホラー描写になっていて、それはそれでなんかすごいことになってるなと感心しました。



【ざっくり感想】
作品の中では、なぜこういうことになったのかというところは説明はされていません。
そのため、もう一度何が起こってるのかということは勉強し直す必要がありますし、ひいてはそれが世界を知るということにもなりうるのかなと感じさせる作品でした。
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