荒野の狼

スモール・ユニバース ちっぽけな宇宙が終わる日の荒野の狼のレビュー・感想・評価

3.9
見方によってはオシャレなのかもしれぬが、このいわゆる昭和レトロの印刷物の様な、しかも主人公写ってねーし(笑)ダッサいポスター(メインビジュアルと言うらしい)からは想像もつかぬほど意外性のあるちょっとスリリングな小噺(こばなし)映画である。お堅い文芸作品の合間の息抜きにはもってこい。箸休め、お口直し、チェイサーといったところかな。主人公がなんとなくジョン・キューザック風あるいは若い頃のブルース•ウィリスを思わせるといえばどの程度のコメディか想像がつくだろう、見知らぬ俳優さんだが嫌味がないフツー顔なのがいい。階段を使った小道具センスがいい。改めて思う、映画はCG無しがいい。殴り合いがないのに、じゅうぶんアクティブなのがいい。おそらく低予算(知らんけど)というのもいい。個性的でわかりやすい女優さん達がいい。子供やイヌがでてこないのがいい。暗すぎてよく見えぬシーンが無いのもいい。洗面所場面での歯磨きシーンが無いのがいい。今のところ見てる人が超絶少ないのが実は密かに嬉しい。
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