幽斎

ゴーストライン 死者の叫びの幽斎のレビュー・感想・評価

3.0
C級スリラー(ホラー)をレビューする、Scavenger第39界。原題「GhostLine」何か英語だとカッコいいんだけど、訳すとお化けの電話、ですからね(笑)。観る前から腐敗臭漂う。AmazonPrimeVideoで0円鑑賞。

タイトル通り製作年は結構古くて2014年。今日も副と闇映画を仕入れる日本のトランスワールドアソシエイツですが、買ったアマゾンが「古いよ」と言ってくれれば問題ないけど、此の作品には限らないが、本作も視聴ページの表記は大きな文字で「2023」。もうね、消費者庁ではなく、警察庁に通報すべき詐欺レベル。作品の内容はFilmarksのあらすじに隅から隅までずずいーっと書いてるので、私から申し上げる事は何もない。

本作は劇場公開も去れず、TVムービーにも断られたゴースト・ムービー。ホラーでNot Ratedなので、しっかり怖がらせてくれれば問題ないが、古さを考慮してもアメリカの深夜映画枠にも入れて貰えなかった理由が良く分かる。幽霊が電話して来るなんて、夏休みの小学生の宿題で書いたらレベルが低くて逆に先生から電話が来る。

主人公が引っ越したがロサンゼルスから車で2時間30分が近所?、例えば京都から徳島まで車で2時間30分。あっ、別に徳島がドウとは言ってませんよ、眉山は好きな観光地です。親戚から受け継いだ家とは言え、伝手も無く職探しとは随分悠長だなぁと思いましたが、キャストで見た事有ると思ったら、スカベンジャー御用達Zack Goldはレビュー済「シスターズ 異常な愛情」にも出てた。妻役Rachel Alig 36歳が嫌味タップリな年増女で感じ悪かった。ホラーですが、最大のクライマックスが冷蔵庫に〇ズミが冷やして有るだけ。驚いたのはDean Whitney監督は心臓発作で2015年に78歳で亡くなってた。老境の作品と言うのも意外だが、此れが彼の遺作だった。

他に見所が在ると言えば演出は「ほんとにあった怖い話」レベル、悪霊が本懐を遂げて現世から退散するシーンも、昭和の再現ドラマ風で良く言えば「古風」。何となく雰囲気だけは良い理由を調べたら、実はこの作品には元ネタが有った。1964年だから私の父親が産まれた年代だが、当時アメリカのお茶の間を席巻した名作ドラマ「The Twilight Zone」エピソード「Night Call」と判明。原案はホラー小説界の巨匠Richard Mathesonの短編と言うから驚いた。トワイライト・ゾーンと言えばRod Serlingの脚本と良い声で有名だが、父親に聞くと京都では毎日放送「ミステリー・ゾーン」として放送されたとか。そんな傑作を50年後に描いた理由が監督の年齢と思えば何となく納得できる。スマホが有るのに固定電話に固執した謎も理解出来た。オリジナルはチラッと48秒だけご覧頂ける。本作同様に成仏できるよう、日本から哀悼の意を表します、合掌。
www.youtube.com/watch?v=dMnXoMpgKnU

オカルトや霊媒師に理解のある刑事が登場するレアケースなので、暇潰しに為るかも。
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