津軽系こけし

原子怪獣現わるの津軽系こけしのレビュー・感想・評価

原子怪獣現わる(1953年製作の映画)
3.7
怪物は消えない


【ゴジラの元ネタらしい】

⬛️元ネタとは言われているものの、ゴジラの鮮烈さとは違って娯楽色が強いです。車を咥えて振り回したり、道路を闊歩したり、どちらかといえばモンスターパニック寄りの映画です。かろうじて化学兵器に対するアンチテーゼはあるけど、乱痴気騒ぎがメインだと思います。

⬜️なにかと怪獣の訪問者が多いニューヨークですが、今作はその訪問者伝説の元祖と言っても良い。

しかしアメリカ怪獣のサイズはいつも控えめなのが不思議に思う。1998年版のアメリカゴジラや、諸々のモンスター映画など、奴らの体長は日本怪獣と比べいつも大幅に小さい。

アメリカ人の巨大なものに対する恐怖心や宗教観などが、無意識に投影されているのかとも私は考えたりする。そして、ゴジラのような高層ビルを見下げるほどの規格外は、ホントに日本独自のものだと改めて実感する。

【まとめ】

🦖核の実験など、ゴジラの源流を感じさせる描写も多くあり、教養(?)になる作品でした。エンタメに傾倒せず、その辺りを追求してもらえたら嬉しかった。
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