ラジオで町山智浩さんがお勧めしてたので視聴。予想以上に面白かった。
アメリカ大統領(ユマ・サーマン)の息子アレックス(テイラー・ザハール・ペレス)とイギリスの第二王子ヘンリー(ニコラス・ガリツィン)が恋に落ちた事で起こる騒動を描いた所謂BLコメディなのだけど、二人とも好青年でセクシャリティだけでなく政治家と王室という家柄や先の人生に悩みながら愛を育んでいき、その姿を見ている内に二人を応援したくなってくるという巧みな構成が上手い。
どっちが受けか責めかその時になってポジションを確認しあうとか「そういう同意も必要なんだ⁉︎」という男性同士のセックスの悩みを真面目に描いていたのも興味深い。
二人の関係を知った周囲の人々の反応も時勢を踏まえつつみんな違っているのも楽しい。
アレックスの両親が共に民主党所属のリベラル政治家でLGBTQ+には最初から理解があるのだけど、お母さんは息子がカミングアウトしたその場で祝福しながらも感染症予防について諭すリアリストで、お父さんは二人をバカンスに誘うロマンチストで、ここでも従来の男女のイメージが逆転しているのが面白い。
色々と勉強になる映画だった。