ヴレア

バジーノイズのヴレアのネタバレレビュー・内容・結末

バジーノイズ(2023年製作の映画)
1.9

このレビューはネタバレを含みます

久々にツッコミがいのある映画だった。
全く主体性の無い主人公と著しく常識の欠如したヒロインが織りなす予測不能なストーリー。
とにかくこの主人公、何をしたいのか謎過ぎる。

「今どき音楽なんて一人でも出来るし、とにかく俺は一人で音楽をやりたいんだ!ほっといてくれ!」

次の日。
バンド結成

「ライブをやるなんて聞いてない。やっぱり一人でやるわ」

次の日。
ライブ出演「ドャア」

「やっぱバンドやめる!音楽会社に引き抜かれたからプロデュースに専念するわ」

次の日。
会社を辞めてバンド再結成。

とまあこんな具合である。次の日というのは少々誇張して書いてしまったが、観ていると本当にそれくらいのスピード感である。
普通はそのような重大な決断に至るまでの葛藤なり人間ドラマなりしっかり描くものだが、本作においては何も語られず、無言でただ流れるように展開されて行くので主人公が何を考えているのか全く掴めない。なので全然感情移入も出来ない。


そして、さらにヤバイのがヒロインである。
夜中の3時37分に見ず知らずの人の部屋のインターホンを鳴らし、音楽を聴かせて欲しいと懇願する非常識極まりない行動。
さらにその部屋に住むのが一度会っただけの知り合い(主人公)と知るや否や窓ガラスを叩き割って侵入するという犯罪者。
その後の第一声が「海行こ!」ってどういう思考回路なんだ。海行こ!じゃねぇよ。
しかもこれだけの事をやらかしておきながら謝りもせず、むしろ主人公が部屋を追い出されるという胸糞展開。しかも勝手に追いかけ回してヘラヘラしているというクズっぷり。やばすぎでしょ。
しかも彼氏に振られて泣いてたのに一瞬で主人公に乗り換えるし。ここまで自己中だと逆に清々しいな。

最後に、どうも主人公は音楽の才能は天才らしく、何をやっても上手く行くのだが、何がそこまで凄いのかいまいち伝わって来ないので、あまり説得力に乏しいのも微妙な所だった。
ヴレア

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