ヒノモト

野球どアホウ未亡人のヒノモトのレビュー・感想・評価

野球どアホウ未亡人(2023年製作の映画)
3.7
2023年公開のインディーズ作品ですが、池袋シネマ・ロサでの凱旋上映最終日に滑り込みで初鑑賞できました。

亡くなった夫の借金返済のために草野球の投手を務めることとなった夏子が、監督の重野との特訓の中で、野球の快楽性に取り憑かれていくというお話。

60分の上映時間なのに4部構成で、導入となる第一部がコメディとしての緊張と緩和のバランスが大変良く、シリアスな演技や台詞の中にバカバカしい展開や、ツッコミ要素を感じさせる演出、未亡人という設定が匂わせるロマンポルノ映画のような端的さと怪しい空気感を漂わせながらも、野球に向かわせる大胆さが入り交じっていて、笑える以上に感動しました。

それが第二部以降、今作独特の緊張感をキープさせるのが難しく、アイドル映画的にしたいのか、コメディにしたいのか、野球映画にしたいのかが迷う感じがあって、少し残念なろころは残る印象でしたが、「野球狂の詩」X「巨人の星」のパロディコメディに収まらない面白みは充分に感じられて、インディーズ作品ながら狙いとしては素晴らしかったと思いました。

上映後のトークも内輪ウケになりすぎていなくて、映画館でまた観たくなる理由づけになっているのも納得できるし、主演者が協力的なところ、パンフレットを作り直したりしていることも含めて、興業としても良かったです。

上映後の写真を含めたブログは以下にて
https://ameblo.jp/hinomoto-hertz/entry-12838278426.html
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