ちむ

ラブ&ポップのちむのネタバレレビュー・内容・結末

ラブ&ポップ(1998年製作の映画)
5.0

このレビューはネタバレを含みます

眩しいくらい怖いもの知らずで未熟なJK。
今欲しい、今やりたいと思ったことは、すぐにやらないといづれ自分の中から無くなってしまう。そんな思いから指輪を手に入れる行為と引き換えに自分の純情性を見ず知らずの男性に汚されていく。指輪はまだ欲しいがあまりにも失ったものが多くなってしまった。

「お前がこうやって裸になっている時、誰かが死ぬほど悲しい思いしてるんだぞ」と自分のことを安売りするなと脅迫じみた行為で吐き捨てたしょうもない男が大切にしてたしゃがれた人形の名前はラブ&ポップ。


自分には何かかが足りないと思いながら友達とはしゃぐのは難しい。何かが足りないという個人的な思いはその人を孤独にするから。時が経てばあの指輪とのつながりもゆっくりと消えていく。何かが欲しいという思いをキープするのはその何かが今の自分にはないという無力感をキープすることで、それはとても難しい。


とてつもなく未熟でお馬鹿さんで、向こう見ずな行動ばっかで、それを踏まえても全てがキラキラしてて眩しかった。
男性たちに対してはほんと腹立たしかった。一人の女子高生を目前にして威勢を張り、尊厳を踏み躙る行為には見ているこちらも、苦しく虚しく切なかった。
ちむ

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