結局カレー

ラブ&ポップの結局カレーのレビュー・感想・評価

ラブ&ポップ(1998年製作の映画)
3.2
“女子高生”というブランドは理解しながら、その女子高生である“今の時間”の価値は理解しきれてないこのチグハグ。当時ヒロスエブームを巻き起こした同世代のアイドル・広末涼子の「大スキ!」をカラオケで歌ってる様子と重ねて流れる援助交際を募集する言葉たちからとんでもない格差を感じさせられて悲しい。ちっちゃい頃の映像やめい。苦しいだろうが。

説教するおじさん、手料理を振る舞いたいおじさん、噛んだマスカットを吐き出させるおじさん、ビデオ屋へ連れてくおじさん。一見実害がないようなおじさんもいるけど、そのフェチズムを満たすため消費されてることに気付けない怖さ。浅野忠信は怖いようでまだ優しいよな。”お前が裸になっている時、誰かが死ぬほど悲しい思いをする”ことなんて想像できないまま本当に痛い目にあわないとわからない人はたくさんいるから。誰かなんていないと思うかもしれないけどその誰かは自分かもしれないんだから自分を大事にしようぜ。(クサいね)

“何かが欲しいという思いをキープするのはその何かが今の自分にはないという無力感をキープすること”1番印象に残った目から鱗なセリフ。なんか自分の中で何かがカチッとハマった気分。それを難しいと自分をも犠牲にしてしまえる身軽さは自分にはないから、大失敗はしてないんだけど満たされない感じは確かにある。これの正体は無力感だったのね。ときめいた指輪のために1日で12万稼ごうと奔走できるような瞬発力が人生に必要かもしれないな〜

仲間由紀恵、トリックとかごくせんで残念(?)美人をやりすぎて死ぬほど綺麗なこと忘れてた。