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グレート・ワルツのmichiのレビュー・感想・評価

グレート・ワルツ(1938年製作の映画)
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デュヴィヴィエ監督の最初のアメリカ作品。ヨハン・シュトラウス二世云々言ってるけど、ストーリーはほぼないと思った方がいい。
簡単に気持ちがふらつくシュトラウスも強気なオペラ歌手もひどいもんだ。
健気な奥さんがかわいそう。しかしオペラ会場に乗り込む時は「え、それ持って行く??」ってなる。なぜか一瞬だけサスペンス。
そう言えばヒッチコック監督の『ウィンナー・ワルツ』もコミカルだけど中身は結構ないい加減な話だったな。あれも最後の演奏は圧巻だった。シュトラウスはいじられやすいのか…?

素晴らしいのはやはり音楽のシーン。シュトラウスのワルツに、人々が吸い寄せられるように集まり踊り出す。音楽を楽しむ人を観ていると幸せになります。デュヴィヴィエ監督は、絶対有り得ないような誇張したシーンを作ることで状況を表現するのが上手だなといつも思います。
シュトラウス役の方の指揮も元気で楽しそうに振ってていいなーと思った。
序曲で締める謎演出の『こうもり』もバレエと相まって豪華な舞台に仕上がっていて、これはこれで思わずブラボー!

ところで。U-NEXTで観ましたが、字幕が酷かった。機械翻訳でもしたのかと思うくらい誤訳、誤字脱字のオンパレードでした。英字幕の訳が全く付いていないところもあったし、なぜこうなった…??
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