ゼロ

貴公子のゼロのネタバレレビュー・内容・結末

貴公子(2023年製作の映画)
4.0

このレビューはネタバレを含みます

予告で気になったのと『The Witch 魔女』の監督ということで観てきました。

あらすじ
ボクシング賭博で母の薬代を稼ぐ混血のマルコは探していた父親からすぐに会いたいということで、急遽韓国に旅立つことになった。
その飛行機の中でマルコに声をかけてきた身なりの良い男性が「君の友達だ」と笑みを浮かべて意味の分からないことを言ってきた。
そして、マルコは父親が自分を探す理由を知ることになる。

アクションは正直少なめかなと思いました。
それは『魔女』の時も同じで、序盤から中盤までは何が起きているか分からない主人公が、周りに振り回されて、最後に大規模な乱戦があって、真実が分かるといった感じの流れは似てるなと思いました。
主人公のマルコは正直、この作品の主人公にしては弱く、セリフも少ない為本当に主人公か?となりました。
貴公子(名前が分からないプロ)は本当に敵か味方か分からない動きをしてましたが、とても魅力的でカッコいいと可愛らしい一面もあって良かったです。
魔女のような超能力めいたバトルではなくて、ただの人間が戦っているはずなのに凄い迫力でした。
とにかく、タイトルにもなっている貴公子は魅力的だけど、理由を中々話してくれないのがもどかしい。
まあ、それは物語の性質上仕方ないことなのですが。
やはり、物語の真意が途中まで分かりにくいのがネックだと思いました。
ただ、最後の展開は良い意味で裏切られた感じです。

※ここからネタバレです。

まず、マルコの父親が急に会いたいと言ってきた理由は正確に言うと、マルコの兄にあたる人物が仕向けたもので、父親は心臓が悪くて危篤状態。マルコの心臓を移植するため。
巨大な財団の理事長をしており、巨万の富を持つ父親の実権が後妻の娘、つまり腹違いの妹に奪われるのを恐れた兄がマルコを見つけ出そうとしていた。

貴公子の存在については、彼がこの物語の全てを仕組んだ人物です。
彼に依頼を頼んだ女性は後妻側の人間で、貴公子に実子を探すように頼んだ。
すると、彼はマルコのいた施設の先生に「賢くて強い子を用意してくれ」と頼み、マルコがそれに選ばれた。
そこから仕組んだ通りにマルコを実子だと勘違いした財団や後妻側の人間と別で貴公子も動き、最終的に1000万ドルを手にした貴公子は無関係な財団も潰し、マルコと共に帰った。
母親の手術は無事に成功して、マルコは平和な暮らしを迎えることができた。
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