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ポッド・ジェネレーションのクリームのレビュー・感想・評価

ポッド・ジェネレーション(2023年製作の映画)
3.7
想像しやすい近未来で、特に目新しくは無いけど、色々考えさせられる作品でした。セラピストや監視役がAIで、形は目玉だけど、何か可愛く綺麗。ポッドは、池袋ナンジャタウンの「幸せの青い鳥」と言う鳥の玉子を育てるアトラクションみたいだった。確かに倫理的にアウトだけど、子供を望んでも出来ない人もいる訳だし、どうなのかな?って、考えさせられました。

優秀な社員であるレイチェルは、仕事を続けながら、子供も儲けられるポッドを上司から、薦められます。ポッドは玉子型の中で赤ちゃんを育てる人工妊娠。
しかし、夫のアルヴィーは、植物学者で自然が大好き、AIにも興味がなく、人工妊娠には拒否反応だった。



ネタバレ↓



男の子を望まなければ、女性の卵子と幹細胞だけで可能。 成長具合はアプリで確認。 胎児の入ったポッドはセンターで預かるが、6か月後から一定期間は、自宅で触れ合う事も可能。 レイチェルはアルヴィーに言えずにセンターにお金を支払い、バレて喧嘩になります。
先輩夫婦や自身のAIセラピストと話をして貰い、アルヴィーは、レイチェルが望むならと承諾。
男女の産み分けはせず、アルヴィーの精子を使う事にしました。
心臓の音が聞こえ、6か月になると家に持ち帰ります。家にいる事の多いアルヴィーは、段々ポッドが中心の生活になり、ポッドをお腹の前で抱えて歩き擬似妊婦体験。まるで母親の様に。
ポッドの予約待ちの人が大勢いるからと 38週で誘発出産するから同意書にサインを求められ、夫妻は予定日に自宅で出産したいと申し出ますが、却下。 怒ったアルヴィーはポッドをセンターから盗み出し自分達の別荘のあるシェル島にいって出産しようと2人でポッドを別荘へ。
センターからの警告を無視し続けると遠隔操作で電源を切られてしまい、 ポッドは48時間しか持ちません。2人はポッドをこじ開け、無事、赤ちゃんを取り上げるのでした。そして、幸せそうに赤ちゃんを抱き上げます。

女性が妊娠、出産を強いられるのは、性差別であり、ポッドを利用するのは、女性が性別の犠牲から解放される事と言っていた。解らなくもないけど、妊娠期間は母になる準備期間として必要。レイチェル、育てられるのか?心配に思ったけど、生まれた赤ちゃんを幸せそうに抱いていたので、どんな形で生まれても、ちゃんと育てる気があれば、大丈夫なのかも知れないと思った。
とにかく、色々考えてしまって、頭が纏まりませんでした。
望んでも出来ない人の為に役に立つ事はないのかな?とか、男性が擬似体験するのって良いのかも?とか…。近い未来に1つの選択肢になるのかな?面白いテーマだった。
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