予告編を見てから気になっていた近未来"子作り"。いつの間にやらレンタルが開始されていたので、鑑賞することに。
舞台は、日常生活から"自然"が大きく遠ざかった近未来のニューヨーク。ハイテク企業に勤めるレイチェルは、卵型の外部装置"ポッド"による新しい子作りに惹かれるが、"自然"を好む植物学者の夫・アルヴィーは自然妊娠を望む。話し合いの末、二人は"ポッド"で子作りすることを選択するが―――。
自然妊娠ではなく、外部装置を使った子作りを選択した夫婦を描く、ヒューマンドラマ＆コメディ。この手のSF設定はサスペンスやホラー系になりがち（個人の感想です。）だが、本作はそういった暗い・怖い展開は無いのでそういった意味で新鮮。（いつの間にか赤ちゃんがすり替えられていたり、奇形の赤ちゃんが産まれてくることもなし！安心！）
始めは"ポッド"を気味悪がっていた夫が、"ポッド"と長く一緒に過ごすことで奥さんよりも愛着を持ってしまったり、"ポッド"による子作りを希望していた奥さんが、仕事のため"ポッド"と過ごす時間が短くなってしまったことで寂しさを感じ、自然妊娠の女性を羨んだりと、"ポッド"を巡る夫婦の感情の変化が丁寧に描かれており、非常に面白い。決して起伏のあるストーリー展開ではないし、ツッコミどころも多々あるが、心温まる良いドラマだった。優しい気持ちになりたい人におすすめの一作。
