マレーボネ

劇場版 ほんとにあった!呪いのビデオ100のマレーボネのネタバレレビュー・内容・結末

4.2

このレビューはネタバレを含みます

ノロビー100劇場版、おもしろかったー!

舞台挨拶付き上映で鑑賞。
DVDのナンバー一ケタ台の頃から観続けてきた人間としては、中村義洋監督の「お分かりいただけただろうか」が生で聞けて感無量だった。

中村監督が20年ぶりに演出される、とのことで期待値マックスで行ったんだけど、めちゃくちゃおもしろくて大満足で帰ってきた。

毎回ゾクッとする心霊映像を安心して(?)楽しめるシリーズではあるけども、正直、菊池さんの演出を最後に、ドキュメンタリーとしての見応えはどんどんなくなっていってると思ってて。
(特に80巻台以降、キャラクタライズされたスタッフに焦点が当たるようになってからは、その極端にマンガ的で非常識な言動にイライラさせられることも多かった。)

今回の劇場版はそういった人為的な不快要素がなく、不気味な映像とそれにまつわる謎、それと因果関係のある怪現象などにしっかりと焦点があたっていて、地に足の付いた原点回帰的なおもしろさがあった。

藤本さんの帰宅途中の映像とかめちゃこわだった。インターホンとかも地味な分、リアルなこわさ。
投稿映像もいい感じにかなり不気味だし、ストーリーが進む中で解釈の仕方が二転三転していくのも謎めいていてよかった。
メインの投稿映像が1本、というのも潔い。

あとストーリーの核心が疫病っていうのも昨今の世相とぴったりで味わい深い。
オカルト的な目線でこのコロナ禍を振り返ったという点で、コロナ文学的な価値がとても高い作品なのでは。

あと、前述の内容と矛盾するかもだけど、中村義洋監督の魅力というか、ツッコミどころというか、そういったおもしろさもいい具合に散りばめられていて楽しかった。

「私は――」のナレーション部分、フリが完璧すぎて爆笑した。
それ以外にも4〜5回は劇場が笑いに包まれてた笑

(中村監督、心霊ユーチューバーにはかなり思うところがあるみたいw舞台挨拶でのトークでも「心霊ユーチューバーはすごいよ。我々はどうすればいい」みたいなことを明るく仰ってた)

同じ目線で与えられた情報をもとに徐々に脳内でストーリーを構築するドキュメンタリーならではのおもしろさと、本筋の邪魔にならない適度なユーモアで、とても見やすくておもしろい1本でした!

追記
これ見た2週間後、人生初のコロナに罹患。(軽症・快復済み)
呪い……あると思いますッ!
マレーボネ

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