Monsieurおむすび

ファッション・リイマジンのMonsieurおむすびのレビュー・感想・評価

ファッション・リイマジン(2022年製作の映画)
3.9
ファッションを楽しみながら、自然と人に配慮した持続可能への改革に踏み出したデザイナー エイミー・パウニーの旅路を追うドキュメンタリー。

80年代に比べて、人は3倍以上の服を購入する。
1本のジーンズを作るのに、人が飲む2年分の量の水が使われる。
1つの服を消費者が受け取るまでに最低でも5カ国を経由する。
アパレル産業下での児童労働は毎年250万人を超える。
知らないことばかり、驚きの数字が次々と出てくる。

低価格で大量生産をする一方、大量廃棄が常態化し、化学薬品や輸送による排出ガスによる環境破壊に、劣悪な労働環境が問題視されるファストファッション。
そんな業界に疑問を持つエイミーがまず着手したのがオーガニックな原材料探し。
自分の作る服の生地は、糸はどこで生産され、生産過程は自然や動物に配慮されているのか?そこで働く人たちは幸せなのか?
そんな想いを核に始まった旅は途方もなく過酷でファッション業界やグローバルビジネスの複雑さを突きつける。
その一方で、エイミーや彼女が出逢う同じような志を持つ人々の存在に勇気も貰える。
「世界は1人では変えられない。自分が何をすべきか見極めるべき」
この消費社会を再考するきっかけになる1本となる。
Monsieurおむすび

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