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私はモーリーン・カーニー 正義を殺すのは誰?のJellyfishのレビュー・感想・評価

3.0
「12日の殺人」同様実に収まりの悪いエンディングの、実話に基づく社会派サスペンス。例えが古いが「ノーマ・レイ」みたいな労働組合ものかと思ったが、焦点はそこには無い。

事件に至るまでの回想の前半部と、真相究明の後半部。
四面楚歌の中、真っ赤な口紅とスタイリッシュなファッションで抵抗を続けるモーリーン。ホモソーシャルな感じとか、再三にわたる婦人科の検査とか、女性判事の物言いとか、なかなかキツイものがあるが、これが2012年〜2019年の話というから「自由、平等、博愛」の国フランスもなかなかのもの。

終始緊張感のある良作と思う。ラストは一応の結論を見せるが、真相は依然藪の中。そこには何かしらの政治的決着があったのかも。終始笑顔のナイスガイな大臣が一番不気味。
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